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南スペイン、それも小さな村に住み続けるとなるとそれなりの動機がなければならない。そこらあたりは東京書籍より出版されている「南スペイン、白い村の陽だまりから」を読んでいただくと納得していただけるはず。ひとことでいえば風土性やそこに住む人たちの価値観とどこまで共生し共有できるかです。個人的には絵を描くこと、そして野良仕事をして生きていければよい。そんな条件にぴったり当てはまったのがフェレイローラ村での生活だったのです。 |
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暖炉での料理。詳しくは「本」のなかでのエッセイを読んでください |
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ドイツ人建築家の家で食事。奥さんは料理自慢です |
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自然の弱発泡水が湧いている |
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我が家の暖炉。もともとは台所でした |
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充分睡眠を取り朝の淡い光で目を覚ます。台所で一杯の特製オレンジジュースを飲む。その日の気分で地元の酸っぱいオレンジ、甘いオレンジ、グレープフルーツ、蜜柑をミックスして絞る。なにせ柑橘類は安い<2キロで150円ほど>からできる贅沢だ。それから畑に向かい野良仕事をする。冬なら剪定や馬糞の肥料を果樹に与えるし、夏なら草刈と水遣りである。「本」のページで読んでいただくとわかりますが、果物は季節になるとかなり収穫がある。ジャムやシナモンを加えてコンポートにしたり、胡桃やアーモンドは冬の暖炉のまえで割りながら食べワインを飲む。畑でひと仕事を終えたら遅い朝食をとる。玄米に味噌汁、それに野菜を使ったおかずを食べるようにしている。お茶を飲みひと呼吸してようやく絵を描き始める。まずはその日の雰囲気でCDを選曲し聴きながら仕事を進める。途中昼飯を食べるのだが、気分によって夏ならシエスタをすることもある。午後の部、絵を描くのに疲れたころスコットランド人の友人がお茶を飲みにくる。そのまま居酒屋に直行することもあるし、日本語放送のテレビをみたりして一日が終わる。あまり難しい生き方はしていない。 |
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我が家の果樹園 |
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冬になるとラバのコルデーロ君が耕してくれる |
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食事会は文化交流の原点 |
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サクランボの樹は10本ほどある |
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アプリコット。ジャムやコンポートに |
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果物は保存食に加工する |
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村人が50人にも満たないというのに外国からの移住組は8カ国に及ぶ。外国人たちは異国にあって仲間意識が強いし、よく会っては飲む。私の家では寿司、お好み焼きなどでフィエスタをする。ドイツ人の家ではチーズを使ったすいとん、ケススペッツレだったり、オーストラリア人の家ではバーベキューだったりする。皆さん食べてお話ををすることが好きなだけに、村での生活のなかでは大事な大事なひとときになっている。 |
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夏祭りのパエージャは300人分 |
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とても名誉な村祭りの開会宣言も経験しました |
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広場で友人が揃ってパエージャを食べながらの歓談 |
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パエージャは誰でもタダでいただける |
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フェレイローラ村にはフランス人が居酒屋を営んでいたがお客さんがあまりにも少ないということで今は休業している。しかし隣村にはアルゼンチン人やフランス人、地元の女性マリッサが営んでいる居酒屋が3軒ある。はしごをし家路に向かって歩いていけばいい具合に酔いがさめる。
村での居酒屋に飽きるとたまに地中海にでかける。天気さえ良かったら村の近くから地中海が望め、車で1時間も走れば海に辿り着く。海岸には海鮮料理を売りにしているレストランが目白押しに並ぶ。そんななかでもお気に入りはアルムニェカールの街にある「ラ・ウルティマオーラ」で、ここのイカスミのパエージャは絶品。唐辛子が使ってありほんのりピリ辛、コクのあるご飯が冷えた白ワインによく合う。 |
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小イカの鉄板焼き、オリーブ油が効いている |
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肉団子とジャガイモのフライ。ディップはトマトソース |
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モッツアレーラチーズとバジルの葉。オリービ油がかけてある |
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羊肉のシシカバブー、サンドイッチ |
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オリーブとチーズとパンを合わせる。紫キャベツ、ダイコン・ニンジンのワイン酢和え |
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グリーンペッパーの粒入り豚レバーのパテ |
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肉厚のパブリカを焼き、オリーブ油とワイン酢で味付け |
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ズッキーニの皮を半乾かしにし、オリーブ油とニンニクで炒めてある |
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